2015/12/23

高知・黒潮町「若山楮【刈り取り・蒸し剥ぎ】研修」その1

日本海側から太平洋側へ。
本土を突き抜け、瀬戸内海を越え、
さらに四国も突っ切って一気に高知へ。

ハッキリ言ってどの紙漉研修よりも
「バッチリ」体と心にはまる体験になった。
(もちろんどの研修も大事だけど)
それは「紙漉」ということだけでなく、
今まさに自分が対面している「地域との関わり」
「地域での取り組み」「目指す地域」
そして自分の進み方が、ゴーンと体感として
浴びてきたからだ。

いろんな紙漉があるが、ここでもっともっと
たくさん吸収したい。
 ハレハレ本舗​の中嶋さんはじめ、
地域のみなさん、他所から来たみなさん、
どの出会いもピタリときた。
震災の年、三重で感じたあの感じが再び。
 紙漉は紙漉だけで成り立ってない。
そこをもっと知りたい。



高知に入ってからもまだまだ。
やっとたどり着いた黒潮町の山の中。
南の方でも山の朝晩はかなり冷え込む。

土佐佐賀温泉「こぶしの里」でお世話になり、
翌朝から早速作業が始まった。
朝靄が立ち込める若山楮の畑。
この日は平日だったけど刈り取りイベント
として多くの方が参加されていた。
新聞社もテレビ局も。
お昼前には地元の小学生も授業の一環として
やってきた。

 若山楮を復活させはじめて8年目の収穫。
株も大きくてたくさん枝が出ててる。
言われるがまま、大きな枝切り鋏で
できるだけ根本からザクっと。

さらに一本ずつ丁寧に脇枝を剪定バサミで
きれいにカットしていく。
この作業が皮むく時に大事になってくる。

 そして一まとめにする。
この時も縄のくくり方に工夫、
しっかり縛りつつ直ぐ外れる結び。
この束をこの後1メートルの長さで
カットしていくため、下の方と
1メートル少し下のところとを縛る。

山間の畑はお昼間サンサンと日が照って、
暑いくらいの日差し。
作業の合間にいろんな人とお話できて
いろんな情報や話を聞かせてもらえる。
高知弁もステキ。

この地方感、落ち着くなぁ。
香美町や但馬内でもどこにでもあるような
似てる地域なのに、なんでこんなに
人が集まってるんだろう?
何だかちょっと雰囲気違う。
何だろう?
この「何だろう」がきっとウチの地域にも
要るものなんだとなんとなく思う。


そう思える一つの出来事。
お宿は行ってから適当に探すか、
久しぶりに車中泊でもいいなぁ〜
と思っていたんだけど、
「今日はどこに泊まるの?」
「いや、まだ決めてないなぁ。」
「そんならアヤさん、どっか紹介してあげて〜」
「この辺やったら漁家民宿がいくつかあるよ。」
と、まぁこんな調子でトントンと話が進んで、
ワタシも流れるままに連れていてもらった。

旅をするようになってから「偶然」とか
「流される」ことが結構楽しいことに
気がついて、今回も地元の方にお任せ。
(ある意味お世話になりっぱなしなんだけど)

アヤさん(黒潮町の町会議員さん)が
連れて行ってくださったのは、佐賀漁港の
港町にある立派な立派なお宅の「民宿」さん。
はじめは別の所を訪ねてくださっていたんだけど
そちらが都合悪く、こちらを紹介してくれて
素泊まりだったらOK、ということで
急遽お邪魔させてもらうことになった。

それがまぁ、いい出会いだった。
民宿のお母さんはホントにすごい方で
突然やってきた小娘にいい話をたくさん
聞かせてくれ、私の話も聞いてくれ、
ついついワタシも「泊まれる場所作りたい」
気分で盛り上がってしまった。
ご主人も、息子さんのヒデさんもすごい人。
で、素泊のはずがご主人が久しぶりに漁に行って
釣ってきたお魚があるとかで、夕食にもお邪魔し、
しっかり朝ごはんもお弁当も持たせてくれて、
本当に知り合いのお家にお世話になってる気分。
あぁ〜よかった。

そうそう、そんな夕食の合間に今日の刈り取りの
様子がNHKで放送。
あーーーちゃっかり一瞬映ってる!!

つづく・・・

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